働き方・職場選び

事務職で在宅勤務はできる?在宅ワークの仕事例と未経験からの目指し方

事務職で在宅勤務はできる?在宅ワークの仕事例と未経験からの目指し方

「通勤がなく、家で働ける事務職に就きたい」「子育てや家事と両立できる在宅の仕事を探している」――そんな思いから、在宅でできる事務の仕事を調べていませんか?一方で、「未経験でも在宅勤務できるの?」「在宅ワークの求人は怪しいものも多いのでは?」と不安を感じている方も多いはずです。

在宅でできる事務職には、会社に雇用されて在宅勤務する働き方と、業務委託で仕事を受ける在宅ワークがあり、それぞれ特徴が大きく異なります。違いを正しく理解し、自分に合った形で段階的にめざすことが、在宅の事務職を実現する近道です。この記事では、在宅でできる事務の仕事例、メリット・デメリット、未経験からの現実的な目指し方、求人票の見方、必要なスキル、詐欺・悪質案件の注意点までをわかりやすく解説します。

在宅でできる事務職とは?在宅勤務と在宅ワークの違い

「在宅の事務職」とひとくちに言っても、大きく分けて2つの働き方があります。ひとつは、会社と雇用契約を結んだ社員が自宅で働く「在宅勤務(リモートワーク)」。もうひとつは、会社や個人から仕事を請け負い、自宅で作業して報酬を受け取る「在宅ワーク(業務委託)」です。

比較項目在宅勤務(正社員・契約社員・派遣など)在宅ワーク(業務委託)
契約の形会社との雇用契約(会社の社員・スタッフとして働く)業務委託契約(仕事ごとに依頼を受ける)
収入月給・時給など。毎月決まった給与が支払われる作業量や成果に応じた報酬。仕事量によって変動しやすい
社会保険・有給休暇条件を満たせば会社の社会保険に加入でき、有給休暇もある原則として自分で国民健康保険・国民年金に加入。有給休暇はない
税金の手続き会社が給与から天引きし、年末調整を行う一定の所得がある場合は、自分で確定申告が必要
働く時間会社の勤務時間に合わせて働く(フレックスの場合も)納期を守れば、時間の使い方を自分で決めやすい
サポート上司や同僚に相談でき、研修やOJTもある基本的に自分で調べて解決する
未経験からの始めやすさ在宅前提の未経験求人は少なめ。出社から始まることが多い簡単な作業から始められるが、単価が低い仕事も多い

安定した収入や福利厚生を重視するなら、会社に雇用される「在宅勤務」をめざすのが基本です。一方、空いた時間に少しずつ働きたい場合は、業務委託の在宅ワークも選択肢になります。業務委託は雇用契約ではないため、労働時間や最低賃金などのルールがそのまま当てはまらないこともあります。税金や保険の扱いについては、税務署や市区町村の窓口などで確認しておくと安心です。

「フル在宅」と「在宅併用(ハイブリッド)」

在宅勤務にも、毎日自宅で働く「フル在宅(フルリモート)」と、週に数日だけ在宅で働く「在宅併用(ハイブリッドワーク)」があります。事務職の場合、書類の受け取りや来客対応、郵便物の処理などで出社が必要になることも多く、現実的には在宅と出社を組み合わせた働き方が多いと考えておきましょう。

在宅勤務を取り入れやすい会社の特徴

在宅勤務ができるかどうかは、職種だけでなく会社の仕組みによっても大きく変わります。次のような特徴がある会社は、事務職でも在宅勤務を取り入れやすい傾向があります。

  • 書類の電子化(ペーパーレス化)が進んでいて、紙の書類や押印の手続きが少ない
  • 会計ソフトや勤怠管理、顧客管理などにクラウド型のシステムを使っている
  • 社内の連絡にビジネスチャットやWeb会議を日常的に使っている
  • 業務の手順がマニュアル化されていて、担当者以外でも内容がわかるようになっている

反対に、紙の書類が多い会社や、来客・電話対応が中心の職場では、事務職の在宅勤務は難しい場合があります。求人を探すときは、会社のホームページや求人票の「働き方」「使用ツール」などの欄もあわせて確認してみましょう。

在宅でできる事務の仕事例

パソコンとインターネットがあれば進められる事務の仕事は、在宅勤務と相性がよいといえます。代表的な仕事例を見てみましょう。

データ入力

アンケート結果や顧客情報、売上データなどをパソコンに入力する仕事です。業務委託の在宅ワークとしても多く見られます。作業自体はシンプルですが、正確さとスピードが求められます。単価が低めの案件も多いため、在宅ワークで収入を得たい場合は、作業時間と報酬のバランスをよく確認しましょう。

経理事務

経費精算のチェック、請求書の発行、会計ソフトへの入力など、クラウド型の会計システムを使っている会社では、在宅でも進めやすい業務が多くあります。ただし、お金や機密情報を扱うため、経験者や簿記の知識がある人が優先されやすい傾向があります。未経験からの目指し方は経理事務の仕事内容と未経験からなる方法で詳しく紹介しています。

営業事務の一部

見積書や請求書の作成、受発注データの入力、営業担当とのやり取りなどは、社内システムにアクセスできれば在宅で進めることもできます。一方で、電話対応や書類の郵送、急な対応が発生しやすいため、出社と在宅を組み合わせる職場が多いのが特徴です。一般事務との違いは一般事務と営業事務の違いで解説しています。

カスタマーサポート

メールやチャット、電話でお客様からの問い合わせに対応する仕事です。専用のシステムを使って自宅から対応する在宅型の求人もあります。コールセンターや接客の経験がある方は、その経験を活かしやすい仕事です。

オンラインアシスタント

企業や個人事業主のサポートとして、スケジュール調整、メール対応、資料作成、データ整理などをオンラインで行う仕事です。秘書やアシスタントの経験がある人が業務委託で働くケースが多く、幅広い事務スキルとコミュニケーション力が求められます。

一般事務・総務の在宅でできる業務

一般事務や総務でも、資料作成、データの集計、社内向けのお知らせ文の作成、勤怠データのチェックなど、パソコンで完結する業務は在宅で進めやすいものです。一方で、郵便物の受け取りや備品の管理、来客対応などは出社が必要になるため、在宅と出社を組み合わせて、在宅の日にパソコン作業をまとめて行う職場が多くなっています。

仕事在宅との相性未経験からの始めやすさ
データ入力在宅で完結しやすい始めやすいが、単価や条件の確認が大切
経理事務会計システムがクラウド化されていれば進めやすい簿記の知識や実務経験があると有利
営業事務一部の業務は在宅可能。出社との併用が多い出社で経験を積んでから在宅併用へ進むのが現実的
カスタマーサポート在宅型の求人もある接客・コールセンター経験があると始めやすい
オンラインアシスタント在宅で完結しやすい事務経験者向けの仕事が多い
一般事務・総務パソコン作業は在宅、郵便・来客対応は出社という形が多い求人数が多く、在宅併用の職場から始めやすい

在宅勤務できる事務職のメリット・デメリット

在宅勤務には魅力がたくさんありますが、向き・不向きもあります。応募する前に、メリットとデメリットの両方を知っておきましょう。

在宅勤務のメリット

  • 通勤時間がなくなり、その分を家事や育児、自分の時間に使える
  • 満員電車や通勤の疲れがなく、体力的な負担が減る
  • 電話や話しかけられることが少なく、作業に集中しやすい
  • 子どもの急な発熱や家族の通院などにも対応しやすい(勤務先のルールによる)
  • 住む場所の選択肢が広がる(フル在宅の場合)

在宅勤務のデメリット

  • 仕事とプライベートの切り替えが難しく、だらだら働いてしまうことがある
  • 同僚にすぐ質問できず、わからないことを抱え込みやすい
  • 雑談の機会が減り、孤独を感じやすい
  • 仕事ぶりが見えにくいため、報告・連絡・相談をこまめにする必要がある
  • 光熱費や通信費がかかる(在宅勤務手当がある会社もある)

特に、在宅勤務では「自分から発信しないと、仕事の状況が周りに伝わらない」という点を意識しておくことが大切です。自己管理や報告が苦手な方は、最初は在宅併用の職場から始めると安心です。

デメリットを小さくするための工夫

在宅勤務のデメリットの多くは、ちょっとした工夫で小さくすることができます。たとえば、始業前に着替える、仕事をする場所を決めておくといった習慣は、仕事モードへの切り替えに役立ちます。わからないことは「15分考えてわからなければ質問する」のように自分なりのルールを決めておくと、一人で抱え込むことを防げます。孤独を感じやすい方は、Web会議の前後に少し雑談をする、出社日に積極的にコミュニケーションを取るなど、人とのつながりを意識してみましょう。

未経験からいきなりフル在宅が難しい理由

在宅の事務職に憧れる方の中には、「未経験だけれど、最初からフル在宅で働きたい」と考える方もいるでしょう。しかし、正直にお伝えすると、未経験からいきなりフル在宅の事務職に就くのは、ハードルが高いのが実情です。主な理由は次の3つです。

理由1:研修・OJTが出社前提のことが多い

事務職の仕事は、先輩の隣で教わりながら覚えるOJT(実際の業務を通じた教育)で身につけることが多くあります。社内のルールや書類の書き方、システムの操作など、隣で画面を見ながら教わるほうが早く覚えられる内容も多いため、未経験者の場合は「最初の数か月は出社」とする会社が少なくありません。

理由2:セキュリティ上のルールがある

事務職は、顧客情報や社員の個人情報、取引先との契約内容など、機密性の高い情報を扱います。在宅勤務では、情報漏えいを防ぐために、会社が貸し出すパソコンを使う、決められたネットワークからしかアクセスできない、紙の書類は持ち出さないといったルールが設けられています。こうしたルールを理解し、正しく守れる人かどうかを見極めるため、まずは出社で信頼関係を築いてから在宅を認める会社も多いのです。

理由3:在宅可の事務職求人は人気が高い

事務職はもともと応募者が多い職種です。厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年7月分)」によると、一般事務の職業の有効求人倍率は0.28倍で、全体の1.18倍を大きく下回っています。在宅勤務ができる事務職はさらに人気が集まりやすいため、経験者と競うことになり、未経験者は不利になりやすいのです。

とはいえ、在宅勤務をあきらめる必要はありません。未経験者にとって大切なのは、「今すぐ在宅」ではなく「数年後に在宅で働ける状態をつくる」という視点で職場を選ぶことです。次の章で、そのための具体的なステップを紹介します。

未経験から在宅の事務職をめざす現実的なステップ

未経験から在宅の事務職をめざすなら、「最初から在宅」にこだわるよりも、段階を踏んでめざすほうが結果的に近道になります。おすすめのステップは次のとおりです。

  1. 在宅併用の制度がある会社に、出社前提で入社する:求人票に「入社後、慣れたら在宅勤務可」「一部在宅あり」などと書かれた会社を選ぶ
  2. 出社しながら業務とルールを覚える:OJTで仕事の流れ、社内システム、セキュリティのルールを身につける
  3. 在宅併用に切り替える:週1〜2日の在宅から始め、在宅でも問題なく業務を進められることを示す
  4. 在宅の割合を増やす、または経験者として転職する:実務経験を積んだあとなら、フル在宅の求人にも「経験者」として応募しやすくなる

ポイントは、入社する時点で「将来的に在宅勤務できる制度があるか」を確認しておくことです。在宅勤務の制度がない会社に入ってしまうと、経験を積んでも在宅に切り替えられません。面接では「在宅勤務の制度はどのような方が利用されていますか」のように、実際の運用状況を聞いてみるとよいでしょう。

未経験から事務職になるまでの流れ全体は、未経験から事務職になるには?転職成功の5ステップでも解説しています。

在宅併用に切り替えるまでに身につけたいこと

出社期間中は、「この人なら在宅でも安心して任せられる」と思ってもらえるように意識して働くことが大切です。具体的には、次のような点を意識しましょう。

  • 担当業務の流れを一人で進められるようにし、手順をメモやマニュアルにまとめておく
  • 社内システムやチャットツールの使い方に慣れ、わからない点は出社中に解消しておく
  • 個人情報の扱いやパスワード管理など、情報セキュリティのルールを正しく理解する
  • 作業の進み具合や完了の報告を、言われる前に自分から行う習慣をつける

こうした積み重ねが評価されると、在宅勤務の利用を相談しやすくなります。在宅勤務は「権利」として求めるよりも、「在宅でも同じ成果を出せる」と示して認めてもらうものと考えると、職場との関係も良好に保てます。

面接で在宅勤務について聞くときの伝え方

在宅勤務を希望していることを伝えるのは問題ありませんが、「在宅で働けることが一番の理由」という伝え方をすると、仕事への意欲が低いと受け取られかねません。仕事内容への関心を伝えたうえで、働き方の一つとして確認するのがおすすめです。

例文:「まずは出社して、先輩方から業務の流れや社内のルールをしっかり学びたいと考えております。そのうえで、御社では在宅勤務の制度もあると拝見しましたので、将来的に在宅と出社を組み合わせて働けるよう、業務を正確にこなせる力を身につけたいと思っています。実際に在宅勤務を利用されている方は、入社後どのくらいの時期から利用されていることが多いでしょうか。」

在宅勤務できる事務職求人の探し方と求人票の見方

求人サイトで「在宅」「リモート」と検索すると、たくさんの求人が出てきます。ただし、同じ「在宅」でも、表記によって実際の働き方は大きく異なります。求人票の表記の違いを知っておきましょう。

求人票の表記主な意味確認したいこと
フル在宅・完全在宅原則として出社せず、自宅で働く入社時の研修や、書類受け取りなどで出社が必要な日はあるか
在宅可・リモート可在宅勤務の制度がある。頻度は会社や部署による週に何日在宅できるか、全員が利用できるのか
一部在宅・在宅併用週に数日は在宅、残りは出社在宅と出社の割合、曜日が決まっているかどうか
入社◯か月後から在宅可研修期間中は出社し、慣れてから在宅勤務に移る在宅に切り替わる条件(期間、業務の習熟度など)
在宅勤務制度あり会社として制度はあるが、利用には条件がある場合も実際に利用している人の割合や部署、利用の条件

特に注意したいのが「在宅可」「在宅勤務制度あり」の表記です。制度はあっても、新しく入った人は対象外だったり、部署によってはほとんど利用されていなかったりするケースもあります。気になる求人があれば、面接や転職エージェントを通じて実際の運用を確認することが大切です。

求人の探し方のコツ

  • 求人サイトで「在宅」「リモート」「テレワーク」などのキーワードに加え、「一部在宅」「在宅併用」でも検索してみる
  • 在宅の条件だけで絞り込まず、仕事内容・給与・研修体制もあわせて比べる
  • 在宅勤務手当や、パソコン・通信機器の貸与があるかを確認する
  • 口コミだけで判断せず、疑問点は面接や問い合わせで確認する
  • 転職エージェントを利用して、求人票に書かれていない在宅勤務の実態を聞いてみる

在宅勤務の頻度や、実際に制度を使っている人がどのくらいいるかは、求人票だけではわからないことがほとんどです。応募先の働き方をくわしく知りたい方は、かもめワークスの無料転職相談で、事務職専門のキャリアアドバイザーに気軽に聞いてみるのもひとつの方法です。気になる点を事前に確認しておけば、入社後に「思っていた働き方と違った」と後悔するリスクを減らせます。

雇用形態ごとの在宅勤務の特徴

在宅勤務ができるかどうかは、雇用形態によっても傾向が異なります。正社員の場合は、入社後の研修期間を経てから在宅併用になるケースが多く、在宅勤務の制度が社員全体に広がっている会社もあります。派遣社員の場合は、派遣先の会社のルールに従うため、「在宅可」の求人かどうかを派遣会社に確認することが大切です。パートの場合は、勤務時間が短いぶん出社日に集中して業務を行う職場も多く、在宅勤務の対象になるかどうかは会社によって大きく異なります。

どの雇用形態でも、「在宅勤務ができるのはいつから・どのくらいの頻度か」を事前に確認しておくと、入社後のギャップを防げます。

求人票のそのほかのチェックポイントは、働きやすい事務職求人の見分け方(求人票の8つのポイント)で詳しく紹介しています。

在宅の事務職に必要なスキルと環境

在宅勤務では、同じ職場にいれば自然にできていたことを、自分から意識して行う必要があります。在宅の事務職で求められるスキルと、準備しておきたい環境を確認しましょう。

パソコンスキル

在宅の事務職では、パソコンでの作業が中心になります。WordやExcelの基本操作はもちろん、ファイルの共有方法や、クラウドサービス(インターネット上でデータを保存・共有するサービス)の使い方にも慣れておくと安心です。在宅では、ちょっとした操作の疑問をすぐ隣の人に聞けないため、検索して自分で調べる力も役立ちます。スキルを客観的に示したい方は、MOSなどの資格を学習の目安にするのもおすすめです。事務職に役立つ資格は事務職におすすめの資格5選で紹介しています。

チャット・Web会議ツールを使いこなす力

在宅勤務では、社内のやり取りの多くがビジネスチャットやWeb会議で行われます。チャットでは、要点を短くまとめて伝える文章力が求められます。Web会議では、画面共有やマイクのオン・オフ、背景の設定など、基本的な操作をスムーズに行えるようにしておきましょう。

自己管理力と報連相

在宅勤務では、誰かに見られていない状態で、自分でスケジュールを管理して仕事を進める必要があります。始業時・終業時の報告、作業の進み具合の共有、困ったときの早めの相談など、「報告・連絡・相談」を自分から行う姿勢が信頼につながります。

在宅勤務で信頼される報告の例

在宅勤務では、チャットでの報告の仕方ひとつで、仕事ぶりの印象が大きく変わります。結論を先に書き、進み具合と次の予定、相談したいことを簡潔にまとめるのがポイントです。

例文:「お疲れさまです。本日の業務報告です。請求書の発行は予定していた20件のうち18件が完了しました。残りの2件は、金額の確認が必要なため、担当の営業の方に問い合わせ中です。明日の午前中に回答をいただけ次第、発行いたします。あわせて、来週の締め作業の手順で一点確認したいことがありますので、明日のどこかで5分ほどお時間をいただけますでしょうか。」

このように、状況がひと目でわかる報告を心がけると、顔が見えない在宅勤務でも「安心して任せられる人」という信頼を得やすくなります。

準備しておきたい環境

  • 安定したインターネット回線(Web会議が途切れない程度の通信速度)
  • 集中して作業できるスペースと、仕事用の机・椅子
  • Web会議用のイヤホンマイクやカメラ(会社から貸与される場合もある)
  • 家族に仕事中であることを伝えるルールづくり(Web会議中の声や生活音への配慮)
  • 書類や画面をのぞき見されない環境(セキュリティの観点から)

給与は求人や地域・企業規模によって大きく異なり、在宅勤務だから高い・低いということは一概にいえません。参考として、国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」では、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円(男性587万円、女性333万円)ですが、これは全職種の平均です。求人を比べるときは、在宅勤務手当の有無や、通勤費の扱いなども含めて考えましょう。

在宅ワークの詐欺・悪質案件に注意

「在宅でできる」「スキマ時間に簡単に稼げる」といった言葉で人を集め、お金をだまし取る悪質な案件も存在します。特に業務委託の在宅ワークを探すときは、次のような特徴がないか注意しましょう。

注意したい特徴具体例
仕事を始める前にお金を求められる「登録料」「教材費」「研修費」「保証金」などの名目で支払いを求められる
高額な商品やサービスの購入をすすめられる「このソフトを買えば仕事を紹介する」「資格講座を受講すれば高収入の案件が回ってくる」
仕事内容や報酬があいまい「誰でも簡単」「1日数分で高収入」など、具体的な作業内容や報酬の計算方法が書かれていない
個人情報や口座情報を早い段階で求められる面談や契約の前に、身分証の画像や銀行口座、暗証番号などを求められる
連絡手段が個人のSNSやメッセージアプリのみ会社の所在地や連絡先がはっきりせず、やり取りがSNSだけで完結する

「仕事をもらうために、先にお金を払う」という案件は、基本的に疑ってかかるべきです。まっとうな仕事であれば、働く人がお金を払う必要は通常ありません。また、報酬の受け取りを理由に他人の口座を経由させるような依頼は、犯罪に巻き込まれるおそれもあります。

少しでも不安を感じたら、その場で契約や支払いをせず、家族や信頼できる人に相談しましょう。トラブルに巻き込まれた場合は、消費生活センター(消費者ホットライン「188」)などの窓口に相談できます。会社に雇用される在宅勤務の求人であれば、会社の所在地や事業内容、雇用条件が明示されているかを確認することも大切です。

業務委託の在宅ワークを始める前の確認ポイント

業務委託の在宅ワークに応募する場合は、契約の前に次の点を確認しておきましょう。

  • 依頼元の会社名・所在地・連絡先が明記されていて、実在が確認できるか
  • 作業内容、納期、報酬の金額と計算方法、支払い日が書面やメールで示されているか
  • 報酬から手数料などが差し引かれる場合、その内容と金額が明確か
  • 途中で契約をやめたい場合のルールや、違約金の有無が確認できるか
  • 仕事をするために、自分で購入しなければならない物やサービスがないか

条件があいまいなまま作業を始めると、「報酬が支払われない」「想定より作業量が多い」といったトラブルにつながりかねません。わからないことは契約前に質問し、納得してから始めることが大切です。

よくある質問

Q. 未経験でも在宅勤務の事務職に応募できますか?

応募できる求人はありますが、未経験の場合は「入社後しばらくは出社して研修を受け、慣れてから在宅併用」という形が多くなります。最初からフル在宅にこだわるよりも、在宅勤務の制度がある会社で出社しながら経験を積むほうが、結果的に在宅で働ける可能性が高まります。

Q. 正社員で在宅勤務できる事務職はありますか?

あります。正社員の事務職でも、在宅勤務の制度を設けている会社は少なくありません。ただし、フル在宅の求人は限られており、在宅と出社を組み合わせる働き方が一般的です。応募前に、在宅勤務の頻度や対象となる社員の条件を確認しておきましょう。

Q. 在宅ワークと在宅勤務、どちらがおすすめですか?

安定した収入や社会保険、有給休暇などを重視するなら、会社に雇用される在宅勤務がおすすめです。業務委託の在宅ワークは時間の自由度が高い一方で、収入が安定しにくく、税金の手続きなども自分で行う必要があります。自分の生活スタイルや収入の目標に合わせて選びましょう。

Q. 在宅勤務の事務職に向いているのはどんな人ですか?

自分でスケジュールを立てて仕事を進められる人、チャットやメールでわかりやすく報告できる人、一人で黙々と作業することが苦にならない人は、在宅勤務に向いているといえます。反対に、人と話しながら働くのが好きな方は、在宅併用の働き方のほうが合っているかもしれません。

Q. 子育て中でも在宅の事務職で働けますか?

在宅勤務は通勤時間がないため、子育てと両立しやすい働き方のひとつです。ただし、在宅勤務中も勤務時間は仕事に集中することが前提となるため、保育園や家族の協力など、働く時間を確保する準備は必要です。時短勤務やパートの在宅併用求人から始めるのもよいでしょう。

まとめ:在宅の事務職は「段階的にめざす」のが近道

在宅でできる事務職には、会社に雇用される在宅勤務と、業務委託の在宅ワークがあります。未経験からいきなりフル在宅で働くのは難しいものの、在宅勤務の制度がある会社で出社しながら経験を積み、在宅併用へとステップアップすることで、在宅で働ける可能性は大きく広がります。

  • 在宅勤務(雇用)と在宅ワーク(業務委託)は、収入の安定性や保険・税金の扱いが大きく異なる
  • データ入力、経理事務、営業事務の一部、カスタマーサポートなどは在宅と相性がよい
  • 未経験の場合は、研修やセキュリティの理由から出社スタートが一般的
  • 求人票の「在宅可」「一部在宅」「入社◯か月後から」などの表記の違いを確認する
  • 初期費用を求める在宅ワークなど、悪質な案件には十分注意する

まずは、未経験OKの事務職求人の中から、在宅併用や在宅勤務制度のある求人をチェックしてみてください。在宅勤務の実態が気になる方や、自分に合う働き方がわからない方は、かもめワークスの無料転職相談もご活用ください。事務職専門のキャリアアドバイザーが、求人票だけではわからない働き方の情報もふまえて、あなたに合った求人選びをサポートします。

この記事を書いた人:かもめワークス編集部

未経験から事務職をめざす20代女性のための転職エージェント「かもめワークス」の編集部です。事務職の転職に役立つ情報をお届けします。

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